2006/2007 WEEKLY BULLETIN

2006年10月11日

第2092回例会

●SAA(司会) 藤谷会員 / ●会報担当 綾部会員

点鐘 12:30 市原RC会長 津留起夫
ソング 我等の生業
お客様 千葉港RC会長 浅沼康男様、直前幹事高橋宏哲様 千葉港RC会長 浅沼康男様、直前幹事高橋宏哲様
 作家 竹田真砂子様
会長挨拶

市原RC会長 津留起夫市原RC会長 津留起夫

 皆様こんにちは。本日のお客様は、千葉港ロータリー・クラブ会長浅沼康男様と直前幹事高橋宏哲様、そして本日の卓話をしていただきます作家の竹田真砂子様です。どうぞごゆっくりとお過ごしください。
 地区常設ガバナー事務所検討委員会へ、意見を付記したうえで「賛成」の回答をいたしました。付記した意見は、HPの理事会ページに掲載依頼をしております。そこで、「地区とは何だ」と言うことで手続き要覧を見ますと、「地区とは、RIの管理の便宜上結びつけられた一群のロータリー・クラブの所在する地理的地域である。ロータリー地域の活動並びにその組織は、個々のロータリー・クラブがロータリーの綱領を推進するのを助けることを唯一の目的とする。」とあります。従って、地区主催の各委員会セミナーは、各ロータリー・クラブがロータリー綱領(目的)を推進(達成)するの手助けをしているわけであります。担当の委員長さんは、その意を汲んでいただきセミナーに出席しましたら、例会でその報告をしなければなりません。地区が各ロータリー・クラブを支えているわけではありません。クラブが地区をサポートしていることを忘れてはなりません。ところで、地区の組織・運営・会計に関して、そのよりどころとなる規約集を見たことがありません。はたして、そのような公のつまり各ロータリー・クラブの定款・細則に当たるものがあるのでしょうか。この期を捉えて、地区常設ガバナー事務所検討委員会は、事務所など設備関係だけでなく、地区の組織・運営・会計に関して地区と各クラブとの密接なかかわりを分かりやすく説明する必要があるように思います。
 今月末は、地区大会の本番です。地区記念ゴルフ大会を含めた地区大会の予算規模は、昨年度の実績では次期繰越金500万円を除いて実質5127万円です。地区会員数約3000人として一人当たり17000円の負担になっております。本年度もこれに近いものと思います。従いまして、ホストクラブとして地区大会の運営に当日2日間携わりますが大会参加会員の皆様に良い印象を持っていただくよう奉仕の実践をしましょう。

幹事報告

1.ソルトレーク年次大会参加の第1次募集締切の件。
2.ガバナー月信 会員数訂正の件。

委員会報告 上條会員
 10/18日に地区大会リハーサルを予定しております。
 印象に残る大会となるよう、演出に苦慮しています。
 皆さん方のお力をお借りしたいのでよろしくお願いします。
 10/27には最後の準備作業もあります、こちらもよろしくお願いします。

卓話

作家 竹田真砂子さんの卓話

作家 竹田真砂子さん

東京都神楽坂出身の作家。時代小説を得意とする。法政大学文学部教育学科卒。1982『十六夜に』でオール読物新人賞受賞、2003年『白春』で第九回中山義秀文学賞を受賞した。また、邦楽を軸にした舞台作品も多く、国立劇場、新橋演舞場、紀尾井ホールなどで上演されている。舞踊詞として作られた「蛍」はその後コンサートホールなどで演奏され、CD「今藤政太郎作品集1」に収録されている。


 本日は卓話にお招きいただきまして、うれしく参上いたしました。
私は最近でこそ舞台の台本なども書くようになりましたが、主に時代小説を書いております。時代小説と申しますのは、実際に現場に立ち会うことはもちろん出来ませんので、頼りは資料でございます。資料さえあれば、机の上だけで作業できる、しかも、絵描きさんと違っていろいろな道具を揃える必要もなく、文章書きは紙と鉛筆さえあれば仕事になるので、まあ、資本のいらない、安上がりな商売と思ったわけでございます。
 ところが、実際にやってみますと、資料だけでは書けませんで、やはり舞台になっている土地に実際に立ってみる必要がございました。近年は地方もどんどん変貌しておりまして、平地はまず住宅で埋められておりますし、川の流れ方が違っていたあり、見えるはずの山が見えなかったりいたします。それでも、現地に立つことは必要なのですね。    たとえば、ある季節のある時間、この場所に立づたとき、'日'はどちら側からさしているか、とか、風はどちらから吹いてくるか、ここに来るまでに、どんな道を通ってくるか、といったようなことを知りませんと、そのひとの気持ちの中に入ってゆくことが出来ませんし、それを感じることでイメージも湧いてまいります。それと資料というものも意外に厄介なものでして、自分が必要としているものにめぐり合うまで、ずいぶん時問がかかりました。なんとか思う資料をすぐに見つけられるようになったのは。ここ10年くらいでしょうね。
資料探しに国会図書館なども利用しました。やっと見つけた古文書 書体が難しくてなかなか読めません。専門家はじっと見ていると判るといわれますがどうでしょうか。
 小説と申しますのは、人の魂を手づかみにすることでございます。神をも恐れぬ業だと存じますので、いい死に方はしないななどとお仲問とよく話します。だからという訳ではありませんが、モデルになってくれた人物のお墓参り、これも小説を書く上で必要な準備です。「あなたのことを書かせていただきます』というご挨拶ですね。
 だからどうということはないのでしょうけれど、私自身の安心につながります。お墓は、江戸時代のものは割合すぐにわかるのですが、それでも当時は土葬ですから、死んだところで埋葬されるので、夫婦であっても違う上地に葬られていることが多いのです。
戦国時代となりますと、特に女性のお墓は探すのに苦労いたします。
 戦国武将の奥さんとか娘でも、親や夫が敗北したあとは、息を潜めて暮らします。信長の娘の徳姫でさえ、(家康の息子と結婚して死に別れ〉親元に戻った後、父も憤死。最終的に娘の嫁ぎ先に引き取られて、そこでひっそりと亡くなりました。
木曾家最後の夫人も、木曾が滅んでから百姓になった孫の元で亡くなりました。
この人のお墓を探すときは、大変でした。地方は交通機関がなく移動には自動車を頼らなければなりません。タクシーでぐるぐる探して、この時は運転手さんがいい人でしたので、何とか探し出すことが出来ました。でも、土地の方に注意されたのは、うっかりするとメーター稼ぎされるから気を付けなさいと。確かに、それらしいことも何度か経験いたしました。でもタクシーがあればいいのですけれど、それもないことがございまして。甲府の近くの新府城へ行ったときのことです。タクシーがないどころか、降りた駅は無人駅。周りは桃畑。人っ子一人いない。1時間くらい歩いてやっと城量へたどり着き、帰りは折りよく来合わせた巡回中の市役所の車に乗せてもらったこともございます。
 その後は地方を訪ねるときは市役所に連絡してから行くようにしました。広報とか 教育委員会が窓口になってくれます。もうひとつ困るのが宿。最近はそんなことはなくなりましたが、15,6年前までは、女の一人旅は嫌がられたのです。なぜかというと自殺の恐れがあるからなのだそうで。これも市役所から旅館を紹介してもらうことで乗り越えましたが、最近はそんな心配はいらなくなりました。それどころか、時々、どうしたの、というほど大事にされることがございます。これは、テレビの旅番組の影響で、特に、一時、覆面リポートのようなことがはやったそうで、そのお蔭で、覆面リポーターに問違われたのですね。世の中、変わったものだなあとつくづく思います。
 変わったものと申しますと、パソコンの普及についても、私のようなまったく機械とは無縁であった人間まで使っているのですから、私自身信じられません。
 いま、私は、PCなしでは一日も生活出来ませんね。原稿も書いておりますし、地図や、交通機関の時刻表を見たり、百科事典程度のことならたいていPCで調べられます。すぐアクセスも出来ますしね。お城なども立体的に復元したCGが出てきたりして、調査の端緒の役に立っております。なにより便利なのはメールでございます。最近、ちょっとフランスやルクセンブルグと情報のやり取りをする必要に迫られておりまして、ほとんど毎日メールを多用しております。これが電話でしたら、大変な料金になるでしょうが、メールは国内も外国も同じ料金で即座に届きます。添付で資料を送ることも出来ますので、手問も時間も料金も大助かりでございます。
 実は私、ちょっと夢を見てしまいまして、フランスで、フランス語で、フランス人の俳優で自分の書いた脚本を上演したい、なんて。3、4年前でしたか、「春琴抄」を邦楽劇として上演いたしましたところおかげさまで好評で、翌年、再演されました。それを、フランス語にしたかったのです。谷崎の耽美な世界をフランス人なら理解してくれるのではないか。数名の友人に話しましたところ、面白がってくれまして、すぐ翻訳にかかってくれました。
翻訳、演出、事務局(制作〉と私、4人で春琴抄上演実行グループを設立いたしました。アンリ企画と申します。名前の由来は簡単で、犬の名前でございます。先日、演出家がパリに行って、パリ在住の翻訳家と一緒に詳細を決めてまいりました。ユシェット座(Theatre de la Huchette)という小さいけれど、高い評価を得ている劇場で、とりあえず来年の10月1日から13日まで12回公演いたします。
俳優はフランス人ですが、邦楽劇と銘打つ以上、音楽は日本人です。外国語に邦楽を合わせる、これは初めての試みです。邦楽は単独では外国で演奏されておりますけれど、外国語と邦楽がコラボレーションしたことはありません。邦楽は外国語に乗らない、というのが、まあ、先人の考えですし、現在もその考えは踏襲されております。
コラボレーションすることで外国の人に、もっと身近に邦楽を感じてもらいたい、それと、文化の面から日本を理解をしてほしい、という志だけは高く持ちました。日本は経済だけではない、というところを知ってもらいたかったのです。
 自分の作品がパリで上演されるなんて、想像もしてなかった、といいたいところですが、想像したのですね、想像が形になって現れそうになっているのです。
PCがなければ、こんなにとんとんと話は展開していかなかったでしょう。
「青年よ大志を抱け、老人はパソコンを抱け」最近、私が多用する格言でございます。
確かに子どもはPC操作を簡単に行います。子どもの頭はデジタルですから、当然、デジタルが会得しやすく出来ています。大人の頭はアナログの知識で埋まっています。人間が人間社会で快く生きてゆくためには、アナログの知識が必要なのです。デジタルをアナログにすることで人は人間になるのです。もちろん時にはデジタルも必要ですが、使わないでいると錆付きます。その錆落としにPCがいいのです。そして、PCはアナログ知識があればあるほど楽しく愉快な経過をもたらしてくれます。自分の知識を再確認したり、世界を広げたり出来ます。
子どもはそうはいきません。もともとのデジタルがそれだけで固まってしまう。アナログの入る余地がなくなってしまいます。
想像力の欠片もない子どもが育っています。最近の残酷な事件。想像力が欠片ほどでもあったら絶対にここまで残酷な殺し方は出来ないだろう思える事件ばかりです。しかも、対象が手近な人ばかり。相手の目を見て話す習慣がなくなっているのですね。コミュニケーションは携帯メールですから。目の前にいる人に反対意見を言われると、それに対処する方法は抹殺しかないのです。ゲームはそれでいいのですから。ですから私は小さいうちからPCに馴れさせるのは反対です。PCは大人、とくに分別もあり、長年培ってきた知識があり、想像力を働かせることの出来る中高年が使えばいいと思っております。取り留めのない話で恐縮でございます。
最後に秋吉敏子さん(76)がアメリカのジャズマスターズ賞を受賞なさいました。米ジャズ界最高の栄誉だそうです。彼女の作曲は想像力の賜物ですし、聞くものの想像力も掻き立ててくれます。とてもうれしい情報でした。

ニコニコ
ボックス

●浅沼康男
 地区大会の成功を祈念して
●始関信夫
 浅沼様、高橋様ようこそおいで下さいました。
 浅沼会長様には私が幹事時代いろいろ分区代理としてご指導頂きました。
 本年は地区大会で多大なご協力ありがとうございます。
●始関信夫
 桧垣会員ご経営の三鬼産業(株)様で知的障害者の職場体験に快くお引き受け下さいましてありがとうございます。
●角谷修
 千葉港RC浅沼会長、高橋前幹事様、ようこそ。
 先日のゴルフ大会では大変お世話になりました。ありがとうございます。

出席報告

前々回確定 81.6%  本日出席者 42名
本日欠席者   7名  本日出席率 85.7%

点鐘

市原RC会長 津留起夫