新年度を迎えるにあたって
会長 津留起夫
「入て親睦、出でて奉仕」を今年度の目標とします。例会場に一旦入れば会員皆平等、他の会員に興味を示し受け入れることから親睦が始まりそして会場から出ればそれぞれの奉仕を実践する。
始まりは4人の職業人が、本音で語り合いたいと集まったのが今や全世界に広がり会員数も120万人となりました。100年前の4人の男たちは、現在のロータリーを想像できたのでしょうか。事の始まりは真の親睦を求めたことからです。信頼できる仲間が欲しかったに違いありません。それは現在の私たちのクラブにもまさに当てはまることです。いまだに、言葉を交わしたことがない会員がいるとすれば、それは大きなチャンスです。是非50名すべての会員と言葉を交わし、理解しあって真の親睦を打ち立てていただきたい。
ロータリーの奉仕の本分は職業奉仕であります。社会奉仕をする源泉は職業奉仕に求めなくてはなりません。いつからかRIは本来の職業奉仕について語らなくなりました。それにつれてクラブ単位に於いても下火になり、ついには推奨細則にも申し訳程度に記載されている程度です。かつては第二モットーであった「He profits most who serves best.」も消え行く運命にあるのでしょうか。あからさまに表現すれば、ここで言うプロフィットは収益です。またサービスとは狭い意味で「千客万来」の仕組み、もっと言うならば仕掛けです。最良の仕組み・仕掛けで先客万来ならば当然収益は良くなります。今日でも立派に通じる経営の基本が今から95年も前に一人のロータリアンから発表されたことに驚きを隠しえません。最良の仕組み・仕掛けはさらに職業道徳によって洗練されます。近頃法令順守の言葉を良く聞きます。これもロータリーは91年も前に「道徳律 11か条」として発表しております。そしてそれは昭和3年、戦前の大連ロータリークラブの古沢丈作会員によって「ロータリー宣言5か条」に意訳されており、「道徳律」の精神をそのロータリー宣言は第一条で明確に示しております。「第一 須らく事業の人たるに先立ちて道義の人とたるべし。蓋し事業の経営に全力を傾倒するは因って世を益せんがためなり。ゆえに吾人は道義を無視していわゆる事業の成功を獲んとする者に与せず。」私たち職業人・職能人としてこの志を高く掲げた精神を忘れてなりません。
我がクラブの先輩会員よりありがたい教えをいただいております。曰く「ロータリーは楽しくなければなりません。楽しまなくては続きません。楽しませねば面白くありません。」会員皆さんにとって充実した年度になりますようお預りしました会長職をまっとうする所存です。皆様のご協力をお願いします。
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