先ず最初に自分のクラブに、次ぎに自分の職場に、3番目に地域社会に、そして最後に国際社会のありとあらゆる場所に慈愛の種を播くという順序をも示されました。この考え方は、中国の古典「大学」にある修身、斎家、治国、平天下に通ずる思想と思われます。平和な国を創ろうと思えば先ず個人の倫理を高めることから始めよ、ということであります。
3.ロータリーのあり方について

ビチャイ・ラタクル会長は、自発的創意による個人の或いはクラブの主体性、自主性を尊重し、上意下達ではなく草の根レベルからの行動を求めておられます。草の根レベルからの「ボトムアップ」は、クラブが各自の目標を立てることであり、その計画を確認し、そして自分達の誓約を果たすことと思います。また、新しいプログラムやプロジェクトを作る必要はなく、現在あるものに多く関わりを持ち、身近な直接自分が取り掛かれるものから手をつけるよう求めておられます。ロータリーの奉仕の理想は、その手段、方法の多様性によって、どのようにも解釈できます。ロータリーは、「他人に対する奉仕を通じての親睦」という機会を提供するというものであり、複雑にする必要のないものといわれます。ポール・ハリスはこう述べています。「手を携えて共通の仕事に精を出せ。意見の違う問題について議論することを避けよ。そうすれば友情というご褒美がでる。」ロータリーの起源を忘れず、基本原則と哲学を大事にしましょう。
4.会員増強について

私たちは新会員を求め続けなければなりません。組織の維持発展充実の為には欠かすことはできません。私たちの仕事の求めに応じる為には、充分な数の会員数が必要です。退会の理由がもしロータリーに魅力を失ったものであるとするなら問題です。あるクラブは、会員数の現状維持もあるかもしれないし、またあるクラブは、1人の会員増強に留まるかもしれません。5人10人の増強を果たすクラブもあると思います。職業分類の原則は、ロータリーの力の根源であり、親睦の要諦でもあります。実質的にバランスのとれた職業分類の原則に従った良質の会員増強が望まれます。
5.職業奉仕について

すべての有益な職業を代表する有資格の人達をロータリークラブに勧誘することによって、それらの職業 の重要性を認識することが、職業奉仕の目標を達成する第一歩です。 職業奉仕は時代を超えた原則の一つであり、総ての職業における高い倫理水準の遵奉が必要です。 ロータリアンは各々自分が携る職業こそ社会に奉仕する最も手近な道であり、私たちが模範となって奉仕することが不可欠であり、私たちの高い倫理基準と私たちがそれにどれだけ従うかが私たちの信望を左右いたします。各ロータリークラブの「活動計画書」に「職業宣言」の掲載をお願いしたのは、常に座右の銘として 職業奉仕の実践を願ったからにほかなりません。
6.社会奉仕について

RI会長は身近なところからの奉仕を重要視しておられます。個人として、また職業人として会員の知識、技能、個人的興味を充分に活用し、ロータリアンが地域社会に対しどう関わっていけるのか。ゴミの問題、環境の問題、青少年教育の問題、身障者の問題等々、奉仕の機会は身近な到る所にあると会長は申されます。

知恵を出し、時間を提供し、労力を提供し汗をかき、またお金を提供することもありましょう。思いやりの心をもって個人で、会員と協力して、またクラブ単位で、地域社会に慈愛の種を播きましょう。
7.国際奉仕について
身近な国際奉仕としては、青少年交換学生の受入れ、米山奨学生やロータリー財団奨学生との交流、また、在住外国人との交流があります。外国ロータリークラブとの姉妹クラブ締結、WCSへの参加、ロータリー財団及び米山記念奨学会への協力、ポリオ・プラス・キャンペーンへの参加等があります。また、世界には恵まれない人々が私たちを待っています。私たちは、「与える慈愛こそ、受ける幸福」だと知ってロータリークラブの会員を続けています。私たちは、異なる人種、国家、言語、宗教、政治、文化を代表してロータリークラブの会員を続けています。私たちは恵まれています。バルセロナの国際大会で、元ソビエト連邦のゴルバチョフ大統領は、「世界に、1$乃至2$で生活している人々がいる限り、この問題解決が急務だ。」と演説しております。週に一箱タバコを節約すると年間100$になり、週に一杯のコーヒーを節約しても同様になります。
8. おわりに

ビチャイ・ラタクル会長の思想は、仏教文化、東洋哲学に基づいたもので私たち日本人に大いなる共感と感動を与えてくれました。四大奉仕部門の奉仕活動について、従来のRI主導型の目標設定を否定し、奉仕活動の実践は各クラブの自主性に任せるという新しい考え方に立ち、各々のクラブの主体性を尊重する柔軟性に富んだ方針を打ち出されました。 これは、考え方によっては大変なことで、クラブの責任の重さとクラブの良識が問われることと身の引き締まる思いがいたしました。ロータリーは、どんな肩書きの立派な会員でも人間である限り未完成であり、従ってロータリーではみんな平等だといわれます。自己研鑽の場だといわれる所以です。また会員はそれぞれ業界を代表する経営者または専門職であり、他業界の知識、情報、価値観等人間関係を学ぶ事、又親睦と友情を育み思いやりの心、寛容の心を養う場だともいわれます。私たちは、先ず自分自身の心の中に「慈愛の心の種を」播かなければなりません。決して人と争うことなく、非難することなく、常に優しく思いやりの心をもってお互いに信頼と尊敬の種をクラブの中に播きましょう。自己研鑽に努め、最も身近な所からそして世界へと「慈愛の種を播きましょう」。充実した年度を達成する為に、皆様の一層のご支援とご協力をお願い申し上げる次第でございます。

9.ニコニコボックス

*
三木敏晴・会員〜「旅は道連れ世は情け」と言う言葉がありますが人の情けで3連休みさせて頂きました。
*
佐藤 勇・会員〜会長より過分な、お褒めを頂きました。恐縮です。

10.出席報告

*会員総数 51名
*本日出席者 40名
*本日欠席者  8名
*本日出席率 83%
*9月11日確定出席率 93%

11.点鐘 川島 智 会長