千葉中の先輩が後輩の貴方を心待ちにして居ますよ!とそこで入会を決意する以外方法はないと心に決めた次第です。偉大な奥様の一言でした。当時はヨーカドーの隣のポポロが会場であり非常に近く便利でしたが、まもなく現在の場所へと移動となりました。ロータリーは簡単なシステムとの話とは異なり何かと戸惑いを感じ、気の重い新入会員卓話、それは丸1年経過し1979年5月9日で私はテーマとして中国古代の実存主義の「荘子」 中公新書 福永光司著の読後感をお話する事としました。何故かと申しますと、現代フランスの実存主義 カミュの「異邦人」カフカの「変身」などより私にとって理解し易いと思いましたので、A4版に6枚を書き菊地会長、麻薙幹事の指示の時間30分を目途に準備をいたしましたが何と時間は13分先輩会員を前に緊張の一瞬でした。残りの17分が25年の利子がつき本日の30分となった次第です。本題に入る前に白鳥会員に御礼申し上げねばなりません。それはロータリーの友2月号に「あるロータリアンの執念」として私を取り上げていただいた事であります。白鳥会員に心より感謝申し上げます。有難う存じました。文章の話が出ましたので 市原ロータリーの歴史で会長卓話が活動報告書に綴られた事は画期的出来事で川島会長(当時名幹事)に再度心からなる謝意を表さなければなりません。有難う存じました。さて本題でありますが荘子の言う「為して恃まず長じて宰せず」とは「万事を行いながら己の力を誇らない万物を生成化育しながら支配者づらをしない」と言う意味であり、荘子の思想の中で大きな流れの一つであります、即ち"謙虚"であります。亦万物流転の中で捕られた考え方を否定するからです、彼の思想は「無心」であり「生を善しとし死を善し」とするものでもあります。現世は「うたかた」であり「万物の変化」「無常とは常に無し」であります。「今を生きる」ことが我々のなすべき事ではないでしょうか?江戸の儒学者 佐藤一斎先生も「良く変ず故に変ずる無し」と申しています。即我々の生きている世の中が我々一人一人も変化に対応しなければ生きていけないと言う事で、古代中国の思想は一口で「老荘」について語られることが多く有りますので参考までにお示ししたいと存じます。今の世界の関心事はイラク問題です前のイランイラク戦争の終わった時の我が社の年賀広告ですが、老子の「夫れ兵は不詳の器にして・・で始まり勝者は敗者に対するに喪に服するの礼を持ってすべし」とある。アフリカのランバレネの病院でシュバイツアー博士も第二次世界大戦終了後、老子の独語訳を読んで連合国に思いをはせたそうです。又、この話は佐藤栄作総理とニクソン大統領との会談で佐藤総理がシュバイツアー博士を話題とした処、Far-Eastの小国の総理の見識を高く評価し会談30分の予定が1時間となったと云う話が当時永田町で話題となったことがあります。「有限の生を持って無限を求めること又計ることなかれ」であります。これにて新入会員卓話を完結し次はロータリーについてお話したいと存じます。 正に独断と偏見に満ち満ちて居ることをご寛恕願います。1)RC会員はポールハリスの精神理想を守る 2)しかし時代をともに変化、調整はなされるべきである 3)会員もRCも常にキラキラ輝きonly oneで有らねばならない 4)RCそのものは「無用の用」で有るべきだ 5)「山高きを持って貴しとせず」RC「会員多きを持って貴しとせず」である 6)年次大会、その他の行事は原則に忠実で、

Simple is Bestでなければならない 7) 総則、細則については緩やかな縛りがあり、地域性、その他存在するRCの環境により 変化を認めるべきだ 8)ウルトラ コンサーバティブと云われようがあくまでもアナログでありデジタルであってはならない。 9)キラキラする心、感動する話題が例会の基本であり、伝統のファクターでもある。 10)しかし全てはポールハリスの思想と理念に基づく原理原則の最低限の遵守が有ってこそです。人は生まれる、学問する、仕事をする、懸命に生きる、隠居する、永遠に楽をする、と云われることも有ります。小生も昔流で申せば古希であり、歳をとると云う事はバカンスを迎えることだと考えております。先般連れ合いと先祖の供養に高野山・西門院に行って参りました。 帰路、奈良の四季亭に泊まり宿帳の職業欄に「隠居見習」と記しましたが、14年11月12日より見習中であります。 歳をとると和歌とか旅行とか俳句とか、種種楽しみが有りますが一部先達の過ごし方を考えてみました。西行、良寛、蕪村、芭蕉、一茶等々ある意味で人生を極めた方々が居られます。参考までにご紹介申し上げます(女房、子を離別し自分だけ主義に生きるとは如何とは思いますが) 西行は「願わくば桜の下にて春死なん そのきさらぎの望月の頃」と読み 短歌の中には想いの人の「待賢門院璋子」に関するフレーズも多々見受けられます。蕪村は「この宿に遊女も寝たり秋の月」と云う芭蕉とは異なった温かみのある歌があり、RCにふさわしいのは「燭の火を燭に移すや春の夕」と思います。人間は生まれてきた以上は後白河法皇による「梁塵秘抄」の 「遊びをせんとや生まれけむ 戯れせんとや生まれけん」 「遊ぶ子供の声聞けばわが身さえこそゆるがるれ」にも心を引かれます。春も近くなれば越後の国上山の雪も解け始め"五合庵"に春を待ちわびる良寛さんの事も思い出されます。野道の童子たちも良寛さんの早く里へ帰りて来る日を心待ちにしているでしょう。 良寛さんといえば"貞心尼"です70歳の良寛さん29歳の貞心尼その歌に「君にかくあひ見ることのうれしさもまだ覚めやらぬ夢かとぞ思う」と歌ひ良寛は次のように返します。「夢の世にかつまどろみて夢をまた語るも夢もそれがまにまに」ですが、良寛さんの高齢化は進み貞心尼お必死の看病は続きますが良寛の衰弱が激しくなったとき貞心尼は 「生き死にの界はなれて住む身にも避らぬ別れの有るぞ悲しき」と句を送り、良寛さんは「うらを見せ表を見せて散るもみじ」と返しました、そして最後に「形見とて何かのこさむ春は花山ほととぎす秋はもみじ葉」と読みます。小生も本年70歳と相成ります。私には貞心尼は出て来そうは有りませんので初恋の夢でも見ますか?

7.ニコニコボックス

*佐藤 勇 会員〜今回、書道展で銀賞を貰った。何時の日か「金賞」目指して精進を。
*山崎 邦夫 会員〜白鳥さんを始め、ロータリアンの皆様 有難う御座います。

8.出席報告
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会員総数  :49名
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本日出席者:38名
*本日欠席者:11名
*本日出席率:77.5%
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前々回出席率:71.4%

9.点鐘 川島 智 会長