2005年5月18日
第2025回例会
SAA(司会)  赤星会員
会報担当  川内会員

例会場&事務局  〒299-01千葉県市原市姉崎584
 ℡ 0436-61-2245 Mail Address:info@ichihara-rc.com
 会長  始関 信夫      副会長  加藤 利夫
  幹事  角谷 修     副幹事  千葉 精春

  市原RC会長 始関信夫

   手に手つないで

 なし

 市原RC会長 始関信夫

R財団親善奨学生の第一次選考会が5月15日に開催されました。白鳥Gノミニーと私も選考会立ち会いましたので報告致します。
各RC推薦の23名の応募者は何れおとらぬ立派な方々でその中より13名を第二次選考会に推薦しました。最終選考会は5月29日で7〜8名を決定します。
R財団の事について少し説明させて頂きますと、R財団の地区資金は毎年皆様から頂きました寄付金を3年間R財団で管理運用し、その60%を地区に配分し(今年度から50%に減額)、その原資で教育的、人道的なプログラムに活用しております。会員の皆様にはご理解のうえ今後もご協力をお願い致します。

 市原RC 角谷幹事
  次週は移動例会で5/27,28柏崎原発見学となっております。お間違いの無いようお願いします。出席の方の部屋割りは幹事が一任で組みましたので、よろしくお願いします。
6/1pm600より新旧合同の理事役員会をおこないます。

 次年度インターアクト・伊藤委員長
5/11に館山RCのスポンサーでインターアクト指導者講習会が開催され、加藤さんと2名で出席してきました。




ロータリーを思う

(ロータリーの綱領について)

 昨年12月、当地区20062007年度ガバナーの候補として皆様からご推薦をいただいて、今年の21日にガバナー・ノミニーと確定いたしました。私にとりましては、大変任の重いことですが、与えられた任務を正面から取り組んでいく所存でございます。よろしくお願いいたします
私は、24年前ロータリーに入会し多くのロータリアンとの出会い、ロータリーの創始者であるポール・ハリスの数々の珠玉の言葉とロータリーの哲学に触れ、ロータリーに共鳴している自分自身に充足感と幸せを感じております。
 ロータリーに入会してロータリーの目的を理解するまでに、私はかなりの時間がかかりました。ロータリーの目的とは何であるかを確認することは大切なことでありますので、まず目的を謳っている「ロータリーの綱領」について私の考えを述べてみます。

「綱領」の前文に「有益な事業の基礎として奉仕の理想を鼓吹し、これを育成し・・・」とありますが、この部分はロータリー思想の大きな特徴となっています。そして次に四つの項目をあげています。クラブ奉仕、職業奉仕、社会奉仕と国際奉仕のいわゆる四大奉仕でありますが、前文に言うように、ロータリー目的の思想の源は職業奉仕にありますので、職業奉仕のことから触れていきます。職業奉仕の心を一言でいえば、自己の欲望(本能)をコントロール(自己制御)して、お互いを認めて理解し合う心を養い、その考えを仕事に反映させることであります。取引において、他人にも良く自分にも良くなるように考えて行動することであります。いわゆる利己と利他の調和を図ることであります。この職業奉仕の利他と利己の調和を図る心は、職業上のことだけでなく、より良い社会を目指す時、すべての面で通用する最も基本的な考えになる心(慈愛の心、謙虚な心、寛容である心、自己犠牲の心など)を育みます。これは人間が社会生活を営む上において最も大切なことであります。その心が作用してこの世に役立った例は、身近にも、国際間にも数多く見られます。

私たちロータリアンは、この世に安寧をもたらすために日頃その職業奉仕を訓練してその心を養い、それを世に広めてこの世に少しでも安らぎと平和をもたらすことが、ロータリアンに課せられた目的となるわけで、私たちの追い求める「奉仕の理想」は一人ひとりの人格形成の中にあるのであります。物・金を喜捨するだけでなく、心の育成が「奉仕の理想」を追い求める基本になります。

その職業奉仕の心を養うには、日常意識して訓練を積み重ねなければなりません。自己の人格形成は、欲望を制御する訓練から身についてまいります。身についた人格はやがて人徳となり、家庭に、職場に、取引先に、地域にと影響を与えてまいります。周囲に「有難う」と心を込めて言えることは実に素晴らしいことではありませんか。

ちょうど、夜明け前に春雨が静かに降り、人知れずにしっとりと大地を潤すかのように、ロータリーで涵養された徳がロータリアンを通じて人々の心の中に静かに浸透してまいります。このロータリアン個々の涵養された心が世に遍く広がり(個人奉仕)、世界に平和をもたらすことがロータリーの究極の目的であります。

この「奉仕の理想」を追い求めていくことを自覚し、その目的意識を確り持ってロータリアンはロータリーの例会や行事に出席することが肝心となってまいります。

ここで、ロータリアンでなくとも職業奉仕の心を持って自分の職業を立派に成し遂げている人はこの世に多くいます。皆さんもご経験があろうと思いますが、己の利を求めるには、まず相手(顧客)の為になる事を一生懸命に考え、知恵を絞ります。相手側の信頼を得るために懸命に頑張り、相手のお役に立つよう努力します。多少の理不尽なことがあっても耐えて利益を得ていきます。ここまではロータリーの説く職業奉仕の実践とそんなに違いはありません。

ロータリーの考えは自己と他(人に限らずすべての森羅万象)との関係の調和を図るという理念を前提においていることです。言い換えれば人間の持つ煩悩とも言うべき本能(物欲、名誉欲、嫉妬欲、自己顕示欲等々)を少しでも抑え、我慢する心を養う訓練を積むということであります。ロータリーを通していろいろ学び、実際に自己研鑽の体験(クラブ奉仕)から自己抑制心が生まれ、その心がその人に宿るようになり、その心を持って職業を営んおります。

実業の世界は利を求めることが前提になって職業を営んでおります。より効率的であることを常に目指して熾烈な経済戦争を繰り広げております。この前提になる所にロータリーとの違いがあると思います。

ここでロータリーのいう奉仕という言葉ですが、この奉仕とは、人の役に立つためと自分のために、己の見識を高めていくことであって、無償を意味する奉仕のことではありません。財産の有無、地位の上下など何の関係もありません。他人に認められようが、認められまいが、一人ひとりが自分のロータリー哲学を実践する中で検証していくことが大切になってきます。一時的な物・金銭による援助よりも、この理論を実践する行動が、家庭や職場や地域に大きな安らぎをもたらしているのであります。

このような心を身につけ世の役に立つことが、ロータリーの特徴である職業奉仕の神髄であります。

第一項目の自己鍛錬の場であるクラブ奉仕について述べます。
ロータリーではこの自己抑制心を身につけることを奨励するために利害関係のあまりない人たちが集まり、その場を提供しています。

これが一業種一会員というロータリーの大きな特徴となっていたのですが、今はこの形が崩れております。会員増強を前面に押し出している現況のためにロータリーの大きな特徴が失われつつあるのは由々しきことであります。

ロータリーは代人を認めず、身分の上下関係もなく、横一線の関係であります。また役の選択も出来ない一年交替であります。そして、自己研鑽の場である例会の出席は厳格であります。何故なら例会をなおざりにしては自己研鑽になりません。人は最初強制されても、馴れるに従って本物に成ってくるものでありますから、ロータリーは出席を厳格にしているのです。目的意識を持った人たちが集まれば、溌剌とした魅力あふれる例会となります。
 与えられたクラブ奉仕活動(委員会活動)を懸命に務めますと、ロータリーはその人にいろいろな利益をもたらします。ロータリーは要請に対してノーと言えないという慣例は、クラブにとっては人材の発掘にもなりますし、個人にとっては思わぬ自己再発見に繋がることがあります。私たちロータリアンは与えられた機会を自分の試練と受け止め、その機会を大事にしたいものです。
 ロータリーはクラブ奉仕の活動に比例してロータリー内外との交流や親睦などが多くなりますから、長期的視野に立てば、その人にさまざまな恩恵を与え、その人の職業にも良い影響を与えてまいります。

では、ロータリーの自己研鑽に供する一番の方法は何かといいますと、まず「参加すること」(Participate)であります。例会に代表されるロータリーのいろいろな会合に自覚と目的意識を確りもって、参加することであります。そうすれば、即効性はないけれど、確実により向上した人作りが醸し出され、その人自信に人徳が身についてまいります。世の中にこのような人がロータリーから地域にどんどん輩出されることは、実に素晴らしいことではありませんか。
ここで注意しなければならないのは、ロータリー精神の純化された世界に世間一般の論理を入れてしまっては、全く効果が挙がらなくなってしまうことです。

人間道場であるとも言われるロータリーの世界に世俗の論理を絶対に持ち込まないことです。これはロータリアン各自が相当に意識しないとできません。つまりロータリーのルール、哲学、標語に忠実に則し、ロータリーの決められた手順を間違えず、手抜きをしないように細心の注意を払うことです。この点が重要なことであります。

先人ロータリアンが長い年月を掛けて築いた人作りの道場を単なる社交クラブにしてしまうのは、世間一般の論理を持ち込んでロータリーを仕切ることに原因があります。ロータリーが衰退する原因はここにあります。また退会防止も含めて会員増強に苦悩しているのもこの点にあります。
十人十色の価値観を持つロータリアンがそれぞれ勝手な考えで行動しては何もなりません。そこでロータリーはクラブを上手く運営するために定款・細則を定めたのであります。

それ故、ロータリーの定款・細則にはロータリーの歩みや歴史が刻み込まれております。その中には時代の変遷に関係なく不変なものがあります。私たちはその変わらないものを大切に適用して手続きの枠からはみ出ることなく、頑なにルールを守ることによって己を磨き、世の為になる第一歩を踏み出す心をロータリーで養うことであります。

例会は都会の砂漠の中のオアシスでもあります。そこでは熾烈な経済戦争を戦い、心の安らぎを求めて例会にやってくる様は、砂漠の中のオアシスに憩いと癒しを求めてやってくる砂漠の商人にも例えられます。憩いと安らぎの場に名誉、地位、人種、宗教、貴賎などの概念を持ち込んでは、その憩いの場は瞬時にして砂漠の世界に逆戻りしてしまい、オアシスで得られる心の安らぎと休息は全く望めなくなります。

drop your dignity”(裃を脱いで、肘を張らないで、気楽に)とか「童心に帰って」例会場に臨みなさいとロータリーは説いています。子供の頃の無邪気な心になり、語り合い、癒し合い、認め合い、本音で語り合あえる仲となり、心を浄化(心の洗濯)しなさいといっております。

ポール・ハリスは5年の放浪生活を終えてロータリーを創設するに至るまでの間、子供の頃の体験を念頭においてクラブの基本となる理論を熟成させていたのであります。アメリカ東部のバーモント州の美しい村ウォリングフォードで、少年時代を無邪気な仲間と過ごしたことや、厳格で、規律正しい祖父母の下で育てられたことやお互い声を掛け合う村人たちの生活の情景でありました。そこには都会では経験できない潤いと安らぎがあったのであります。これがロータリー設立の発端になっていることを私たちは銘記すべきです。

重ねて申し上げますが、俗世間的な理論を絶対にロータリーには持ち込まないことであります。

社会奉仕について考えを述べます。
社会奉仕をするためにロータリーは存在するのではありません。ロータリーの職業奉仕、クラブ奉仕で培われた心の発露が社会奉仕に具現化されたものと基本的には考えるべきではないでしょうか。ロータリーは個人奉仕を提唱している理由はここにあります。ただ年一回はクラブとして社会奉仕を訓練の一部として実施しなさいと奨励しております。それも地域のニーズを先取りした先見性のある活動を見出すよう努めるべきだとしております。一クラブだけでなく、自治体や地域を動かすようなプロジェクトであれば、遣り甲斐があるというものです。

例えば、幼児、子供、青少年の教育において有害と思われる映像、情報の氾濫は、現実か仮想か、善か悪かの区別さえできなくし、子供の思考停止を招いております。この辺に社会奉仕活動の大きなポイントがあるのではないでしょうか。青少年の感性を磨く情操教育や野外運動を促進して、仮想の世界と現実の世界とを峻別できる能力の養成と、知恵と自立心を養うことに手を貸すことなどが急務であると思います。

ボーイスカウトなどと連携することは望ましいことではないでしょうか。青少年育成の既存団体は数多くあります。ロータリーが独自でプロジェクトを立ち上げるより、それら既存の団体をいかに活性化させるかにかかっていると思います。いずれにしても社会奉仕を直接体験し、子供たちとともに汗を流すことは、子供の周辺に良い影響を与えると同時に、自己の心の向上においても素晴らしい効果があります。進んでロータリーの社会奉仕活動を体験することです。

 国際奉仕について考えを述べます。
国際奉仕についても社会奉仕の延長線上にあり、ロータリーは未来を託す次世代の教育にかなりの力点を置いています。それがロータリー財団の誕生であり。日本独自の米山記念奨学会財団であります。ロータリーの持つ世界的なネットワークは他に類を見ない安全で強固なものであります。

国際親善の一環としての青少年学生交換事業やロータリー財団奨学生事業は、このロータリーの特徴を生かした事業であり、これらは確実に充実・発展させるべき大切な事業であります。米山奨学会の事業については、そろそろ見直しする時期に来ているのではないかと思います。

 ロータリーの会員が増加するにともない、ロータリー財団は次世代の教育ばかりでなく世界社会奉仕の事業にも大きな関心を払ってまいりました。代表的な事業としてポリオ・プラス撲滅運動があります。120万人の世界のロータリアンが醵金してWHOによるポリオ・プラス免疫付与拡大プロジェクトを支援しております。支援というより、ロータリーがこのポリオ撲滅運動に参加する機会に恵まれたと考えた方が良いのではないでしょうか。

ロータリー財団がこのプロジェクトに参加したことに批判もありますが、全世界の貧困者層(80%以上)から見れば、120万人のロータリアンは格段に高い富裕者層であります。貧困者層の上に成り立っている富裕者層が、ロータリー財団の世界社会奉仕事業を通して貧困者層に手を差伸べる機会を持つのは、ロータリーで育まれた心からすれば当然のことであると思います。「入りて学び、出でて放出せよ」とのスローガンの一環でもあります。

ユニセフとか国際赤十字とかスケールの大きい慈善団体がありますが、ポリオ・プラス撲滅のことはロータリーに任せてくださいと全世界に誇れるプロジェクトではないでしょうか。ただ強制的にその資金を調達することはするべきでありませんが、ロータリアンであるならば、当然資金調達に協力を惜しまない心は育まれているはずです。

目的遂行上、必要な資金を得るために割振りをするのは当然のこととして受けとめるべきであります。ノルマという言葉は良い響きを持ちません。その割振りを心から理解し、気持ちよく拠出すべきでしょう。

“「愛」の反対は「憎しみ」でなく「無関心」であります”愛を標榜するロータリンは世界社会奉仕に少しでも参画することによって、無関心から関心を持つようになり、世界の貧富の状況を知ることになります。関心を持つことから学ぶことはたくさんあります。

日本では想像もつかないことが世界の貧困国ではおきています。識字率向上、飢餓追放、水の確保などのプロジェクトを掲げている事からも分かるように、日本では想像も出来ないことが世界各地で起きています。これらをクリアーすることが出来れば、ロータリーの究極の目的である世界の恒久平和が訪れるというものであります。日本のロータリーがそれらのプロジェクトに協調する意義は大きいものです。微々たる行為でも目的に向かって進めることが大切なことであります。

国際ロータリーからの基金募集の要請については、まずその目的を理解することが必要であります。ロータリーで身につけた心で理解することです。理解しようと努めることから未知の世界観が広がり、洞察力がついてくるというものです。ロータリーに入会しているから国際奉仕に参加できるのです。素晴らしいことではないでしょうか。

ロータリーの綱領(目的)に付いての私の考えの一端を述べました。次に私の今の気持ちを若干述べみます。
まず、地区ガバナーはロータリーの目的と実践活動を地区内に拡大充実する責任者であると心得ております。
現在、ロータリーに求められているのは安易な親睦、仲間づくりではありません。ロータリー精神の復活であります。魅力あるロータリー、魅力ある例会は、このロータリー精神を知り、実践していくことから生まれるものであると確信しております。

ロータリーは分からないと手を拱いていることと、少しでも分かろうと努めることとは全く違います。分ろうとするその第一歩が、多くの理解を生み出し、ひいてはそれがその人の人間としての幅の広さと豊かさを生み出すことになるのです。

「会うことは大事である。会って何を言うかはもっと大事である。何を言うかも大事だが、どう行動するかがさらに大事である。」これは朝日新聞のコラムに載っていた一文であります。ご参考になればと思います。

まず、市原ロータリー・クラブから熱意を持って、さらに魅力あふれるロータリー・クラブを作り上げて行こうではありませんか。

先日、シャンソン歌手の加藤登紀子さんの40周年記念コンサートがあり、行ったのですが、感動を持って聴いてまいりました。その中に“Now is the time.”という歌の題名がありました。これは加藤登紀子さんの作詞作曲です。その歌の最後のフレーズに”Let`s change our lives・・・とあります。「今までの生き方を見直そう、今がその時だ」と私は勝手に解釈したのですが、今まさに総てのロータリアンにこの題名が問われているのです。

今後、私は精進を重ねてまいりますが、皆様のさらなるご指導、ご助言のほどよろしくお願い申し上げます。

最後になりましたが、小池さん、上條さんを始め多くの方のご協力を得て、ガバナー事務所の開設、地区大会の準備が進行中であります。間もなく皆様のお力添えを仰ぐことになりますが、ご尽力を賜りますようお願い申し上げます。

貴重な時間を私の卓話に割いて頂いたことに感謝いたします。有難うございました。


山崎会員:川内会員の仕事熱心、RC活動について頭が下がります。

白鳥会員:卓話をさせていただき、ありがとうございました。

会長・幹事:伊藤さん、加藤さん、遠路ご苦労様でした。白鳥DGN、本日卓話「ロータリーについて」大変わかりやすく話していただき、ありがとうございます。新会員の皆さんへのロータリー情報の良い機会でした。

川内会員:射撃大会で30人中15位でした。市原ロータリーでも中堅ドコと呼ばれて、うれしいような悲しいような・・・。

前々回出席率 80.4%

本日出席   45

本日欠席   11

本日出席率  80.4%

   市原RC会長 始関信夫