世界政府樹立の問題は夢であり、言うことは自由ですが、実現することは永遠に不可能です。

国際連盟 League of Nationsそこで出来たのが、国際連盟League of Nations(1919〜1946)であります。戦争の惨禍を予防する為には、国が集まって話し合いをしようじゃないかと言うことで出来ました。国と連邦との間は対等で、国際連盟は国家が主で、連盟が従なんです。そうすると法律的に連絡調整、意見交換と言うことで、これは大国の我が儘で、成立のまにまに潰れました。しかし唯一つ、独立した活動をしようよということで、
@労働条件;適性賃金論・就業時間・組合運動の合理的な規制
A年金制度の確立。
ILO(Intemational Labour Organization国際労働機関)これに賛同する専門家部局が、国際労働機関ILOを作りましたが、労働問題、年金制度の処理を研究する国際機関として、これは今日まで残って活動しております。国際連盟はILOを残して消滅しましたが、これは立派な文化遺産で、国際連盟の良心、文化概念です。残念ながら日本の総評らは、一時期ILOの勧告を無視して、無意味な闘争をしきりに続けました。結果は、国鉄の労組は潰れて財源が枯渇し、退職者の年金すら払えなくなり、最後に国鉄は潰れました。原理を否定した者には天罰観面で、国鉄がいい例であります。
国際連合United Nations〜
第二次世界大戦が起こって出来たのが、国際連合(国連)United Nationsであります。本部はニューヨークに御座います。今アナン事務総長、黒人の方で、しっかりした文化性の高い方のようです。紛争解決を力によらないで説得によって解決を図ろうといものですが、これは国際的な紛争の解決に全く無力ではない。非常に有効であるとも言えない。無いよりはましだと言う程度のものの様です。いろんな国から代表者が来ていますが世界政府と言える程、力は強くないようです。
UNESCO(WHO)そこで国際連合教育科学文化機構、ユネスコUNESCO(United Nations Educationa1,Scientific and Culutural Orga
-nization〉です。1946年第二次世界大戦中に出来て、本部はパリにあります。これを作りますときに、国際ロータリーが、これの設立の発起人団体の一つに入っております。ですからロータリー財団に金を出すのも結構ですけれど、ユネスコUNESCOにも出すべきと思います。そうすると、貧乏な人々の食料を出したり、国境なき医師団 WHO世界保健機関World Helth Organization。医師や看護婦さんが低開発国に行って病気を治したり、ボランテア活動をやっている。こういう人達にも金を出さなくてはならないのではないかと思います。このようにしてUNESCOが残っている。これは万古不易な国連が残した財産です。保健衛生に関する問題で

NGO非政府組織Non-Govemmenta1 0rganizationを立ち上げております。現段階では、UNESCOだとか、WHOだとかという、これらをサポートする以外に手がないんです。
ロータリー財団〜 ロータリー財団も、かなり金を集めております。しかし最近のロ 一タリーの雑誌を見ると、金を集める記事が多く見られます。なぜあんなに、金を集めるのでしょうか。ロータリーの奉仕は金銭に集中しないことであると、長いこと言われて来ましたが、どうしてそうなったかと申しますと、これは世界的な金利の下落です。ロータリー財団はよい仕事を沢山しました。昔はロータリーの力が強く、国の力が物理的に弱かった。ベネズエラVenezuelaで国境紛争が起こったときに、ベネズエラのロータリアンと隣国のロータリアンが手を挙げて、お互いに話し合おうじゃないかと言うことで,スローガンを掲げて国際紛争を止めたという出来事すらありますが、それは今のロータリーに期待することは出来ません。 ロータリー財団は1917年、アーチ・クランプArch C. Kranphの提唱によるものですが、この方の職業はよく解らないのです。国際大会にはよく出て、物申した方だったそうです。ロータリーを信奉しておりまして、彼は大変儲けて、その儲けた金を自分の金だと思っ ていなかったのです。これは、世の人々のお陰で、自分が働いて金を得たんだから、この金は、世の為人の為に残すべきである。そこで彼は、国際理解と親善を目的にする基金を設定しました。基金の設定と言うのは預金、人の金を預かるのです。そして理事会の決議 によって、使うべき正当な目的が決まったときにだけ使うのだというのですが、そんなに集まらなかった。当時のロータリアンは、ロータリー運動の親睦の精神性を大事に致しまして、金金でやったのでは、ロータリーは育つものじゃない。金を結果として生み出す元 になるエネルギー、これを生産するのがロータリー親睦の原点なのだ。それを金を出せばよいというのでは、ロータリーの趣旨に反するということで、金は集まりませんでした。一番最初は、ミズリー州のカンサス・シテイのロータリー・クラブが26ドル50セントを 献金しました。彼らは金持ちでしたが、金を使うことをロータリー実践の第一義とは考えなかったのです。金をそんな処へ貯めてやるよりは、個人がやった方がよい。ロータリーの本質は個人奉仕だ。金を使うばかりが奉仕の実践ではないよと、当時のロータリアンはロータリー奉仕の精神性を重んじましたので、そのお金は殆ど集まらなかったのです。そのときにポール・ハリスが、「集まらなくてもいいじゃないか。とにかくそれを預かっておこう」と言うことになりまして、国際ロータリー理事会はそれを預かり金として、26ドル50セント、又毎年少しずつは集まってくるし、また理事会も上納金の中から少しは出しまして、こういう形でいくうちに、1927年に、税法上の恩典に預からしめる為に、 5頁目>